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院長より

胃腸や消化に関係する内臓の疾患には、どんなものがあるのでしょうか?

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代表的な疾患の名前をいくつか挙げてみます。
胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸、急性膵炎、慢性肝炎等このような疾患の診断は、器官に構造上の障害がはっきりしている為さほど困難ではありません。
しかしながら、症状や訴えはあるにも関わらず検査では器官に器質的障害を指摘できない場合も多く、その割合は50%を越えるとも言われています。

この場合診断は、胃腸の機能障害として示されることが通常です。
器質的障害であれ、機能障害であれ、また両者が混在する場合であっても原因、経過に肉体的、心理的、社会的要因が絡み合っています。
それらは個人によってすべて異なり同じ場面はありません。正しい診断は、病名を付けることではなく悩みや苦悩・苦痛を理解することと思います。

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病名は問題を解くための題名にすぎません。
治療にあたってもそれぞれの疾患に特異的な方法がありますが、人の個人としての特性を加味しなければ満足は得られません。
人間を知ること、個人を理解することから医療は始まるように思えます。

長年の診療を通じて人を理解することの難しさは身に染みていますが、あきらめずに日々の診療にあたっています。少しでも皆様の役に立てたら望外の喜びです。

院長プロフィール

医学博士:久保田 洌(くぼた きよし)

1946年1月 長野県松本市生まれ
松本深志高等学校、名古屋大学医学部卒業
1970年6月 医師免許取得
名古屋大学医学部第2外科に所属
名古屋大学医学部付属病院にて外科、麻酔科の研修
1974年4月 愛知がんセンター研究所病理部、長与健夫先生の指導にて胃癌病理学の研究を開始
1978年9月 学位取得
1979年1月 市立四日市病院外科へ着任。
消化器内視鏡検査、消化器外科を中心に診療活動
1993年6月 『ときわ胃腸科・肛門科』を開設

所属学会:日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会

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